アンティーク風スタイル(ヴィンテージインテリア)で魅せる。こだわりのダイニング空間。

「空間は、味を支える」
LA COMODITA オーナーインタビュー

料理の背景に、空気をつくる内装がある。

料理の背景に、空気をつくる内装がある。
「料理の完成には、味だけじゃなく“空気”がいる」
オーナーが初めに語ったのは、そんな言葉だった。
この店舗が目指したのは、本格イタリアンを、もっと日常の中で楽しめる場所にすること。
「誰でも入れる。でも、入ったら世界が変わる」
その世界観づくりに、オーナーは徹底してこだわった。

地下ワイン貯蔵庫のような、記憶に残る非日常

「初めて入ったとき、“あの香り”を思い出してもらえたら」
オーナーがイメージしたのは、ヨーロッパの地下にあるワインの貯蔵庫。
湿った石、重厚な梁、ひんやりとした空気。その静けさの中にある豊かさ。

この空気を再現するために、デザイナーが選んだのはブリックタイルの壁、
クラック塗装の梁、そして墨モルタルの床。
無骨さと落ち着きが、食欲をゆっくりと引き出すような素材たち。

「ただの再現ではダメだった」
「レストランとして“成立”させるために、雰囲気だけでなく、滞在の快適さも設計する必要があった」
明るすぎない。けれど、料理の色がきちんと映える。
照明の色温度も、光の拡散も、料理を美味しく見せるための一部として設計された。

家具も、味の一部になるように。

「家具は道具じゃない。“場”を作る要素だ」
選ばれたのは、エイジング加工が施されたウッドテーブル。
新品でありながら、時を経た風合いを持つその質感は、
丁寧に仕込まれた本格的なパスタソースや、熟成の効いた前菜を自然と引き立てる。

無意識のうちに、料理が“しっくりくる”空間。
その背景にあるのが、什器の存在だった。

格でありながら、ふらりと立ち寄れる

この空間は“閉じた非日常”だけでは終わらない。

エントランス横には、大きく開く開き戸。
晴れた日はテラス席として街とつながるこの構造も、オーナーの発案だった。

「本格的なのに、なぜか入りやすい」
そんな感覚を生むために、雑多な貯蔵庫的な“余白”と、街に開かれた“抜け”の両立が求められた。
白いテントと黒のサイン。
そのコントラストが、店舗のアイデンティティを静かに主張する。

味 × 空間 × 家具、それぞれが役割を持ち、支え合っている。

この店舗は、味だけでできているのではない。
素材の力だけでできているのでもない。
“この場所で、こう過ごして、こう食べる”という時間そのものが設計されている。

家具は空間を形づくり、空間が料理を引き立て、料理がこの店を記憶に刻む。

デザイン後記

LA COMODITAのオーナーさんは、若い時からイタリアンに真剣に向き合い、その経歴の中で酸いも甘いも経験し、辿り着いた矜持をこのお店に注ぎ込まれたのだと思う。
なのでコンセプトが明確で、”ヨーロッパのワインの地下貯蔵庫”というのが本格的、親近感、プロフェッショナルという多様な面の全てを表現している。
それらを具現化するための一つのポイントが”エイジング”にある。今回は壁塗装にも用いた技法だが、新しいものをあえて古めかしく化粧することにより、伝統や歴史を表現するもので、壁だけではなく、床やテーブル、アンティークシェルフ等にも用いることで、それらの調和が全体の空気感を作り上げた。
飲食店は必然的にテーブルが多くなるため、テールの天板は面積的にも重要な要素となるし、アクセントとしてシェルフが生きてくる。
本格的なイタリアンを、肩肘張らずに親しみやすく。
そんなオーナーさんの想いを経年加工された家具達が見事に体現してくれた。

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