金属系の素材やプラスチック系の素材への塗装にはいろいろな方法がありますが、今回はエナメル樹脂塗装について紹介していきます。
日本では、乾燥の速さと塗膜の強さからラッカー系の塗装が主流となっていますが、乾燥時間に余裕のある場合は湿気に強いエナメル樹脂塗装がおススメです。
エナメル樹脂塗装は、ラッカー塗装のように揮発によって塗膜を作るのではなく、空気との化学反応により塗膜を作ることができます。したがって、空気中に有毒な成分が少なくなり健康への被害を抑えることができます。
健康への害を考えるとアクリル塗装が一番低いと言われていますが、下処理などの手間がかかるため、エナメル樹脂塗装が使われることも多くなっています。
最近では、男前インテリアやインダストリアルスタイルに挑戦している方も多くなっています。当然、塗装などを行う方も多く、その際に、金属系の素材やプラスチック系の素材への塗装もあります。様々な場面で行う塗装の中でも、光沢感が必要な場面にこのエナメル樹脂塗装が活躍してくれます。重ね塗りを行えば塗装ムラも抑えることができますし、光沢感をさらに出すことができます。
ラッカー塗装の上からの重ね塗りや、エナメル樹脂塗装の上からさらに重ね塗りを行う事ができますので、それも便利な点です。
しかし、デメリットの面も多く取り扱いには十分な注意が必要です。
エナメル樹脂塗装のメリット
・空気中へ放出される有毒成分が少ない
・光沢感が演出できる。
・金属系、プラスチック系の素材でもきれいに塗装できる。
エナメル樹脂塗装のデメリット
・乾燥への時間がかかる。
・空気との化学反応で乾燥するため、空気に長時間触れないようにする必要がある。
・エナメル樹脂塗装の上にラッカー塗装は行わない。(※ラッカーにより塗装が剥がれてしまうため。)
・一度固形化してしまった塗料は使えなくなってしまう。
様々な塗装方法がありますが、素材に合った塗装方法や健康への害などを考慮して適切な物を使っていきたいですね。

 

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