家具照明等多くの物がインテリアに用いられています。それらは多くのデザイナーの手によって生み出されました。
このシリーズではそのデザイナー達をご紹介していきます。
第2回目は、モダンデザインへの道を切り拓いたウィーン分離派の創設者の一人「ヨーゼフ・ホフマン」(1870年~1956年)をご紹介します。
ヨーゼフ・ホフマンは1870年にチェコで生まれました。
チェコ共和国第2の都市ブルノにある国立工芸学校に学び、卒業後は軍事施設の建設局に勤めました。その後建設局を退局し、ウィーンの美術学校に進学。オットー・ワーグナーの下で腕を磨きました。
1897年にはオルブリッヒらとともにウィーン分離派を立ち上げることになります。ウィーン分離派の活動は、アーツ・アンド・クラフツ、アール・ヌーボーなどの影響を受け、モダンデザインへの道を切り開きました。分離派の中心メンバーとして活躍したホフマンでしたが、1905年にウィーン分離派を離脱します。分離派を脱退する直前には、仲間と共にウィーンに工房を設立し、多くの作品を制作しました。
ヨーゼフ・ホフマン
それ以降は長年にわたりウィーン芸術工芸学校で教鞭をとり、オーストリア工芸連盟の発起人の1人にもなっています。
1936年にウィーン芸術工芸学校を退いた後は年金生活に入ります。

ホフマンの様式は、現実的かつ実用的なものに絞られ、多くのデザイナーの手本にもなりました。それが、国際ビエンナーレのオーストラリア代表や芸術審議会の委員など、公的な役職を歴任したことにも表れています。

 

ハプセント