今回は、フィンランドに生まれ、後にアメリカで建築家・プロダクトデザイナーとして活躍した「エーロ・サーリネン(1910年〜1961年)」をご紹介いたします。
エーロ・サーリネンは、1910年に建築家のエリエル・サーリネンの子として、フィンランドのヘルシンキで生まれました。父のエリエルは。フィンランドでも有名な建築家で、パリ万博のフィンランドパビリオンの建築やヘルシンキ中央駅周辺の都市計画などを手掛けました。
エーロ・サーリネンが13歳の頃、父の仕事の都合でアメリカへ移住します。アメリカでは父が教壇に立っていた大学に通い、さらにパリへ2年間の留学をします。帰国後は、大学で建築学を勉強し、その後父が校長を務めていた大学の助手として働き始めます。そこでチャールズ・イームズとレイ・カイザー(後のレイ・イームズ)と出会うことになります。
1937年に父と共同で建築設計事務所を設立。共に多くの建築・設計を手掛けていきました。事務所の仕事とは別で、イームズと共に家具デザインにも取り組んでいます。イームズの代名詞となっている成型合板の椅子や棚を手掛けコンペにも応募しています。このコンペへの応募作品として作られたのが、「オーガニックチェア(写真左)」です。
エーロ・サーリネンが注目を集めることになったのは、ミズーリ州セントルイスに作られた国立公園内に設置する記念碑のデザインコンペに優勝した案「ゲートウェイ・アーチ」によってでした。しかし、このゲートウェイ・アーチは設計見直しなどにより着工が大幅に遅れ、彼の死後に着工〜完成となります。
エーロ・サーリネンのデザインの特徴は曲線を多く用いることでした。それは建築でも家具デザインでも変わらず、美しい曲線は見るものを魅了していました。しかし、建築の分野では作品ごとに作風を変えていたため、建築界の権威から軽くあしらわれたりもしました。しかし、現在では20世紀を代表するデザイナーの一人として数えられています。
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